異邦人 その壱
私はこのような人間に今まで出会ったことがなかった。
予備知識なしにその男の顔を見たとき「相」が、余りにも悪かった。
私の相見は当たっていた。
これほど傲慢な男を見たことがない。
彼は年齢にそぐわない高い地位に居る男だ。
所謂、野心家である。
年上の人間に対する話し方も礼儀も失している。
この男、確かに頭脳は明晰である。
仕事上の要点もきちんと判っており伊達に、その地位に就いたのではないようである。
しかし、いけない。
「相」以外にも私が観察して見つけたのは「育ちの悪さ」だ。
礼を失しているほかに「行儀」が悪い。
所構わず煙草を吸い、客人に対する配慮は微塵もない。
食事の時の行儀の悪さは、今の若者でも閉口するかも知れない。
それは我々が彼に利益を与える立場の人間ではないからかも知れない。
しかし、彼は我々の客でもない。
業務上、対等なのだ。
つづく かも?
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